「オーストラリアはタッチ決済が主流って聞くけど、現金が必要になった時はどうしよう?」
「現地のATMを使うなら、クレジットカードのキャッシングと、銀行のデビットカード、どっちがお得なの?」
キャッシュレス先進国のオーストラリア。その旅の準備で、お金の管理方法は多くの人が悩むポイントです。
この記事では、旅行者が現地で「プラスチックカード」を使って現金を引き出す主要な2つの方法を、それぞれの手数料やコストの観点から徹底的に比較・解説します。
【前提知識】「キャッシング」と「デビット」の違いとは?
まず、前提となる知識です。どちらもATMで現金を引き出す行為ですが、お金の出所が全く異なります。
- ① クレジットカードの「海外キャッシング」とは?
- クレジットカードの「借金枠(キャッシング枠)」を使って、現地のATMからお金を借りる行為です。引き出した瞬間から、年利18%前後の利息が発生します。
- ② デビットカードの「海外ATM引き出し」とは?
- あなたの日本の銀行口座と直結したデビットカードを使って、自分の預金口座から現地通貨を直接引き出す行為です。借金ではないため、利息はかかりません。
【徹底比較】4つのカード利用パターン、本当のコストは?
あなたがオーストラリアでカードを使う場面は、大きく分けて以下の4パターンがあります。
パターン1:クレジットカードでの「購入(タップ決済)」
- コスト: 海外事務手数料(1.6%〜2.2%程度)
- 解説: 最も一般的で便利な方法。ポイントが貯まるメリットもありますが、全ての支払いに「海外事務手数料」が上乗せされます。
パターン2:デビットカードでの「購入(タップ決済)」
- コスト: 海外事務手数料(2.5%〜3.0%程度)
- 解説: 自分の口座から即時引き落とされるため使いすぎの心配がありません。しかし、クレジットカードよりも海外事務手数料が高く設定されている銀行が多いため、注意が必要です。
パターン3:クレジットカードでの「現金引き出し(キャッシング)」
- コスト: ①利息(年利18%程度) + ②海外事務手数料(1.6%〜2.2%) + ③現地ATM利用料(A$3〜A$5)
- 解説: これは「借金」です。ATMで現金を引き出したその日から利息が発生します。帰国後にすぐ「繰り上げ返済」をしなければ、利息は膨れ上がります。最も高コストになり得る、緊急時専用の方法です。
パターン4:デビットカードでの「現金引き出し(ATM引き出し)」
- コスト: ①銀行の海外ATM手数料(110〜220円/回など) + ②海外事務手数料(2.5%〜3.0%) + ③現地ATM利用料(A$3〜A$5)
- 解説: 自分の預金を引き出すだけですが、「手数料の三重取り」が発生します。キャッシングのように利息はかかりませんが、1回あたりのコストは非常に高額になります。
【結論】ATMで現金を引き出すなら、どっちがマシか?
- 「繰り上げ返済」をする自信があるなら → クレジットカードのキャッシング
- 帰国後すぐにカード会社に連絡し、利息を数日分に抑えられれば、デビットカードの「海外ATM手数料」より安くなる可能性があります。
- 繰り上げ返済が面倒、または忘れてしまいそうなら → デビットカード
- 利息(借金)という概念がないため、精神衛生上は安全です。しかし、引かれた手数料は戻ってきません。
最大の落とし穴:キャッシュレス社会だからこその「システム障害」
「じゃあ、お得な方のカードでATMを使えばいいんだ」
そう考えるのは、非常に危険です。
有事の際は現金は王様です。
オーストラリアでは過去に、大手通信会社Optusの大規模な通信障害で、国中の決済端末やATMが停止するという事態が実際に発生しました。
キャッシュレス化が進んだ社会ほど、ひとたびシステムが停止すれば、現金を持たない者は水一杯すら買えなくなるのです。
まとめ:最強の戦略は「事前両替+カード決済」
オーストラリア旅行を最も安全で、コスト効率良く楽しむための最強の戦略は、以下の3つを組み合わせることです。
- 「生命線」としての現金を、日本国内で事前に両替しておく
- これが「有事」の際の最強の保険になります。ATMの手数料(A$5)やキャッシングの利息(年利18%)を払うより、レートの良い宅配両替などで事前に準備する方が、トータルコストは遥かに安くなります。
- 「平時」の支払いは、クレジットカード(タッチ決済)で行う
- 海外事務手数料が安く、ポイントも貯まるカードをメインの決済手段にします。
- 海外キャッシングやデビットカードは、あくまで「緊急時の最終手段」と心得る
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